ベネフィット
「ベネフィット」とは聞き慣れない言葉かもしれませんが、日本語では「便益」とか「利益」とか訳されます。
でも、これだとちょっとワケが分からないので、分かりやすく言い直しますと「お客様にとって価値のあること」がベネフィットです。
具体例
具体例を示しますと、
- シャンプーを買うお客様は、髪を洗う液体が欲しいのではなく、髪の毛を清潔にしたい。
- 本を買うお客様は、紙ではなく、紙に書かれた情報が欲しい。
- テレビを買うお客様は、大きいプラスチックの箱ではなく、番組(映画)が見たい。
後半の太字の部分が、ベネフィットと呼ばれるものです。
商品が自分にもたらす何か良いことを買う
お客様があなたの商品を買うのは、必ずしも商品自体が欲しいのでなく、商品が自分にもたらす何か良いこと、それを買っています。
ちょっと考えれば当たり前のことです、ついついこの視点を忘れがちで、そうなると商品は売れません。
言い方を変えると、ベネフィットとは「お客様にとってなにか良いこと」なのです。
2つの側面
ベネフィットにも、 「ファンクショナル(機能的)・ベネフィット」と、 「エモーショナル(情緒的)・ベネフィット」の 2つの側面があります。
ファンクショナル(機能的)・ベネフィット
商品やサービスの基本的な価値とそれに付随する機能といわれるものです。 代表的なものが、以下の3つです。
- 早い → スピードの速さ、早さの価値
- 便利 → 使いやすい、買いやすい、など便利さの価値
- 機能 → 高性能、高品質、高精度、堅牢性など高機能の価値
エモーショナル(情緒的)・ベネフィット
でも人間は、機能的なサービスだけでなく、快適・快感というエモーション(情感)にもお金を払うのです。 しかも、現代ではその傾向が顕著になってきました。
エモーションとは、次のような、ちょっと自尊心をくすぐられる項目のことを言います。
- デザインが良い
- 持っていることで鼻高々になれる、持つことが名誉
- 特別扱いされる、優越感が味わえる
- それを持っている自分が好き、カッコイイ
商品にベネフィットをどう創造し付加するかが重要
こういった人間が潜在的に求める、快適・快感が商品を購入することで得られるというイメージを、どれだけ具体化して訴求できるかがカギとなります。
たとえば、 女性なら「プラダのバッグを持つモテモテの自分」をイメージさせてあげる とか、 男性なら「BMWに乗るカッコイイ自分」をイメージさせてあげる。
ということがエモーショナル(情緒的)・ベネフィットに訴求するということです。
ネットで商品を売るには、商品にベネフィットをどう創造し付加していくか、その努力が必要になり、その努力無くして商品は売れません。